伝説に散った龍Ⅰ






【烈side】



おもしれえ、あの女。



興味が湧く、あの闇に。



俺がヘッドを務める暴走族、黒龍。



黒龍は、全国にいくつもの勢力を持っている、いわゆる全国最強の族。



トップだから、ということもあって、



俺に媚びてくる女どもも沢山見てきた。



その度に垣間見えるのは、女の汚い部分の数々。



けど、あいつは。



なんだろう



………人間と関わるのを恐れていた、ような。



そんな、目をしていた。



あくまでそんな気がするだけだけど。



なんにしろ初めてなんだ。
女に興味を持つのも、



俺が他人に興味を持っているという事実も。