どうせ、こいつも他の奴らと一緒だろ。
ケバい化粧で愛想振りまいて。
ケバい友達とナンパ待ちして。
暴走族の姫、そんな地位に上り詰めたいがために平気で友達は利用する。
自分がめいっぱい輝いたらそれで終わり。
何もいらなくなる。
たとえ相手がそいつを大切に思っていても。
残念ながら、女なんてそんなものだ。
それを知ってるから。
俺は、芹那ってやつを好きになれるはずもなければ、伊織に慣れるなんてことも出来ない。
おまけに、自分が「芹」だって、?
ありえない、ありえねぇ、絶対ありえねぇ。
ふざけんのも大概にしてくれ。
馬鹿にすんのも、限度がある。
どうせ偽物だろ、?
俺らの気を引くための嘘だろ、?
頼む。
ーーこれ以上俺を惑わすな…!



