眩しさの中、最初で最後の恋をした。


要くんたちの試合の結果は38対19で要くん達の勝ち。
順調に次のコマに進んでいる。

試合の終わった要くんと蒼くんが歩いてくる。

「お疲れ様。次は二年生とだよ」

伝えると、二人はまだまだ余裕そうな顔をして言った。

「二年か、油断大敵だな」
「要がいればこっちは余裕だろ?」

その会話に、私の考えは正解だったと気付く。

「要くん、バスケ経験あるでしょ?」

ニコッと聞けば、要くんは驚きつつ頷いて答える。

「うん、小学生時代はミニバスやってたから」

やっぱり、当たりだ。
考えが当たって嬉しくて、ついニコニコしていると蒼くんが質問してきた。

「なんでそう思ったの?」

「試合見てたら動きが良かったし、身のかわし方、動き方は慣れた人のものだったから」

私は素直に見たまま感じたことを答えた。

「本当に有紗ちゃんは、よく見てるよね」

そして、私達は会話しつつ視線の先では現在日菜子がバレーで奮闘中。

「いくよー!」

バーン!

「日菜子、サーブが鋭くて強い……。あれ現役部員でも手こずりそうよ?」

日菜子のサーブが強すぎて、サーブだけで得点が積まれていく……。

「あぁ、日菜子は馬鹿力だからな……」
「日菜っちはテニスのサーブも凄いからね」

遠い目の要くんとニコニコ顔の蒼くん。
対比はすごいけど言ってることは同じ。