二人とも黙った状態のまま、しばらくの間見つめ合う。
その整った顔、綺麗な瞳がじっと私を見つめていた。
目をそらしたくない。
だから私はじっと見つめていた。
なのに先にそらしたのはもちろん西田先輩で。
「…西田先輩。」
「なに。」
「私、期待したんですが。」
「何をだよ。」
「キスをです。」
「……っ。」
私の言葉に西田先輩が目を見張り、固まる。
わかりやすすぎて可愛い。
「ねぇ、私西田先輩にキスして欲しいです。」
「無理。」
「えーっ、なんでですか。」
反応は薄いけど、いつもと少し違う気がしてつい笑ってしまう。
「何笑ってんだよ。」
「聞きたいですか?」
「別に。」
ついには西田先輩が視線をそらし、前を向いてしまう。
それはなんだか面白くないし、少し意地悪したくなってしまうんだけどな。



