ーーー「すっかり遅くなりましたね。」
帰り道。
もう辺りは真っ暗で、街灯の光だけを頼りに歩く私たち。
実はこの道は私の最寄りからの道で、つまり西田先輩が送ってくれているのだ。
むしろ私が送りたいのに、危ないからって送ってくれるこの優しさ!
最高の彼氏様ですね。
あ、未来の。
「今日は色々ありがとうございました!
楽しかったです!」
西田先輩とならどこに行っても楽しい気がする。
無人島でも絶対楽しい。
「……ん、俺も修学旅行よりこっちのが良かった。」
きょ、今日の西田先輩は素晴らしいほどに素直で積極的です。
そのせいで私の心臓が何度死にかけたことか。
「嬉しいです!
また、デート誘ってもいいですか!?」
「空いてたらな。」
こ、これは進展だ。
進展ですよみなさん!



