「帰らねぇよ。」
「え?」
「今日はお前のための一日だから。」
その、言葉に。
顔が一気にあつくなる。
ドキドキと心臓の音がうるさくなって、多分うさぎにも聞こえてる。
私の腕の中でうさぎがピクッと動いたからだ。
「おい、どうした?
顔赤いけど……」
「……っ!
だから西田先輩のせいです!」
なんだか主導権を握られた気分!
でもかっこいいから仕方ない。
でも今の言葉もどうかと……!
じーっと西田先輩を見つめれば、ふいっと顔をそらされた。
だけどやっぱり耳が赤くなっていて。
照れてる。
やっぱり西田先輩の方が照れるんだ。
「西田先輩。」
「なんだよ。」
「うさぎ、触ってください。
可愛いですよ?」
ああ、やっぱり西田先輩といると心が温かくなる。
好きが増えていく。
そしてこの後も二人で色々なところを見て回って、デートは終了した。



