先輩、好きって気づいてください!





「あとは西田先輩次第ですもん。
早く付き合ってほしいんですが…」



「無理。付き合う気ない。」



そんなきっぱり断られるとさすがにちょっと、ね?



「くそー。
西田先輩のケチ。」



「お前の頭の中はいつだって平和だな。」
「褒め言葉として受け取りますね!」



「どこまでポジティブなんだか。」



呆れられたってへこたれない。
私はいつだって西田先輩一直線だ。



「ちなみに今日はどこ行くんですか?」
「お前が好きそうなとこ。」



「い、今す、好きって言いました!?」
「耳鼻科行け、なんでそのワードだけとるんだ。」



ちぇっ。
だって嬉しかったんだもん。



西田先輩の口から好きって言葉が出て。



「でも私の好きそうなとこって?」
「お前、ちゃんと聞いてたのかよ。」



「もちろんです!
西田先輩の言葉を聞きもらすわけありません!」



だから今だってちゃんと聞き取りましたよ?



でも、私の好きそうなとこってわざわざ考えながら探してくれたんですね!



今日も幸せの連続だ。