結局西田先輩は帰らずに残ってくれた。
まあ残ってくれるってわかってたんだけどね!
西田先輩と電車に乗ると中は空いていた。
二人で席に座る。
隣には西田先輩。
それにデート。
普通の登下校とはまた違う。
時間帯も。
人が少ないからいい感じ。
「……なぁ。」
「は、はい!なんでしょう!」
「これ。」
そう言って渡されたのは西田先輩が手に持っていた紙袋。
少し大きめの袋。
「これ、は?」
「土産。」
「………っ!」
待って、これは尊いものだぞ!
嬉しすぎてやばい!
「か、家宝にします!」
「やめろ。」
うわぁ、嬉しい!
紙袋を見ると水族館と書かれたマークが。
あれ、もしかして……
「西田先輩。」
「なに。」
「もしかして、本当にぬいぐるみ買ってくれたんですか?」
「お前が欲しいって言ったんだろ。」
今、ものすごく立ち上がって叫びたい。
西田先輩が大好きだと。



