その背中をじっと見つめた。
あの背中を追いかけ、私は相川先生と同じ高校を受験し、受かった。
その後最後の塾の日、告白しようと相川先生を探していたら、相川先生は他の女の先生とキスしていたところを見てしまったのだ。
それで想いを伝えず失恋。
だから同じ高校を選んで後悔した。
そんな時、西田先輩に出会って
今の高校を選んで良かったって思えたんだ。
「……やっぱ、いた。」
ぼーっとしていたら、聞きなれた声が耳に届いた。
あれ?
今、西田先輩の声が……
西田先輩のことを考えていたから?
うん、そうだよね。
だってまだ今十五分前だもん。
まさかそんな早く西田先輩が来るわけない。



