だから攻略難なのだ。
「そのうちの誰かと付き合うのか?」
低い声がさらに低くなって、私を睨むように見下ろしてくる。
西田先輩は背が高い。
だからそれが本当にかっこいい。
「うーん、悩んでます!
どうしたらいいと思いますか?
三人ともイケメンなんですよねぇ。」
なんて言ってみるけど本当は丁寧にお断りしている。
なんせ先輩一筋だから!
「悩んでるならやめとけ。」
「えっ、どうしてですか?」
「その三人が可哀想だろ。」
ツンデレな西田先輩。
それもまた良い!
「そうですかね。
三人とも、断ったらとても悲しい顔してましたよ?」
「……っ、ちゃんと断ったのか?」
少しだけ表情を和らげる西田先輩。
なんてわかりやすいんでしょうか。