恐る恐る、画面を確認してみれば……
「……っ、嘘!?」
“西田先輩”と画面に表示されていた。
目をこする。
いや、夢じゃない。
頬をつねる。
これまた夢じゃない。
なんで!?と思いつつあわてて電話をとった。
「あ、はい!
もしもし!園田です園田!!
西田先輩ですか!?」
私は名乗ったというのに返答がない。
もしかして西田先輩の友達にからかわれた、とか?
ありえなくもない。
それならそれで恥ずかしいし、悲しい。
なんて思っていたら、電話越しにため息をつくのが聞こえてきた。
それは間違いなく西田先輩のもので…
『声、でかい。うるさい。
スマホから離れて話せ。』
そっけない、冷たい声。
でも確かに西田先輩の声だ。



