今は高一の秋頃。



クラスにも慣れてきたためか、もう三人に告白された。



「で?モテるからなんだよ?」



いつも不機嫌な顔がさらに不機嫌になる。
これは嫉妬ですね、西田先輩は嫉妬深い。



「もう三人から告白されちゃいました!」



とすこし自慢気に言えば、案の定西田先輩は黙った。





ーー西田先輩と出会って半年と六日。



正直に言う。
西田先輩は絶対に私を好きになりかけている。



自惚れなんかじゃなく、事実だ。
残念ながら私は天然鈍感でないため、すぐわかる。



毎日毎日こんな関係が続き、先輩も少しずつ心を開いてくれるようになったのだろう。



それは嬉しい。
でも問題が一つ。



何かというと、西田先輩は超鈍感なこと。



自分の気持ちの変化に気づいていても、その正体はわかってないし今も嫉妬ってわかってなくて無性にイライラしてると思っているだろう。