じーっと見てたらなんだか愛おしくて可愛くなっちゃって、つい意地悪したくなる。



「西田先輩ー?」



顔をそらすから、つい西田先輩の顔が見たくて覗き込んでしまう。



「ばっ……見んな!」



いつもクールな西田先輩が取り乱している。
可愛い、たまらなく可愛い。



ギャップだ。



「西田先輩、もしかして照れてますか?」
「照れてない。調子乗んな。」



その時ちょうど電車が来てしまい、歩きだしてしまう。



「まじで調子狂う。」



ぼそっと西田先輩がつぶやきながら電車に乗ったのを、私は聞き逃さなかった。



電車が出発して落ち着いてから、私は聞いてみた。



「西田先輩、どうして調子狂うんですか?」



さあ、なんと答えるのでしょうか。
お前が好きすぎて、とかって言われたい!



絶対無理だけど。