「莉乃ちゃん、相川先生大好きだったしな!」
「そんな莉乃ちゃんが晴人と付き合ったなんて……おめでとう晴人!
今度お祝いしよーぜ!」
「別にいらねぇから、そういうの。」
二人の言葉に対し、晴人先輩は面倒くさそうな顔をした。
「えー!なんでだよー!」
「……新年早々うるさいな。
莉乃、行くぞ。」
「……あっ、はい……」
まだモヤモヤが晴れない状態で、晴人先輩に手を引かれ足が勝手に動く。
そのまま手は離されることなく人通りが少な居場所までやってきた。
そこで突然足を止めた晴人先輩。
そんな晴人先輩を不思議に思いながら、後ろから見つめていたら……
「……っ。」
前から歩いてくる二人組を見て、私は固まってしまう。
これは、なんのイタズラだろうか。
なぜなら少し離れたところから相川先生と、あの日先生とキスしていた女の先生が歩いてきたから。



