そんな私を晴人先輩は抱きしめ返してくれた。
「……莉乃。」
低く、甘い声が私の耳元で囁かれた。
身体がビクッと震える。
「な、なんです……ひゃっ。」
そのまま耳に舌を這われ、身体の力が徐々に抜けていく。
「は、はると、せんぱい……」
ぎゅっと、晴人先輩に抱きついていたのに力が入らなくなって、最終的に身体が崩れないようにしがみつく形になる。
そんな私を見て、晴人先輩が笑ったような気がした。
「……可愛い。
すぐ力抜けるんだな。」
「そ、それは晴人先輩が……んっ………」
晴人先輩を見上げて言い返そうとすれば、その唇を塞がれてしまう。



