「火傷するなよ。」
「そ、そんな子供じゃありません…!」
私が少し怒ってみると、晴人先輩は笑う。
付き合ってからよく笑うようになった晴人先輩を見て、私は幸せなのです。
そしてココアを飲み終わる頃には身体がぽかぽかと温かくなる。
だから私はまた晴人先輩のベッドに横になった。
「お前…毎度毎度飽きねぇよな。」
「晴人先輩もいい加減折れてくださいよ。」
それには理由があるわけで。
もちろん晴人先輩のいい匂いに包まれたいという思いもあるけどそれなら晴人先輩本人に抱きつけばいい話。
でも私の真の理由は、そう。
晴人先輩を全力で誘いにいってる。
「折れるって、お前なぁ。」
「晴人先輩、全然欲情してくれないんだもん。」
「男より先に女のお前が欲情してどうする。」
「けちー。一線越えましょうよ。」
「お前が怖くなってきた。」
呆れながら冷たい目で私を見つめる晴人先輩。
くそー、どうして無理なんだ。



