それから少しして晴人先輩が部屋に入ってくる。
すると甘い匂いが漂ってきた。
これは、ココアだ!
急いで起き上がり晴人先輩を見る。
「ん。今日はいつもより寒いだろ。」
そう言って渡されたカップ。
受け取ると、やっぱりココアで。
でも晴人先輩はコーヒーなんだよね。
大人だ。
私は絶対ココア派。
甘いのじゃないと無理なんだ。
「ありがとうございます…!」
ベッドから降りて床に腰を下ろす。
晴人先輩も私の隣に座り、暖房をつけた。
「あったかい……」
カップが熱くなっていたけど冷たい手にちょうどよかったから、手で包むように持つ。



