「今すごく幸せです。」
「そっか。」
そっか……！？
こんな優しい返し方初めてだ。
どうしよう、優しい。
は、晴人先輩が優しくてどうしましょう。
「……あのさ。」
「は、はい！」
今度は晴人先輩から話しかけられる。
「……莉乃が俺のことで泣いてるの、たまんなかったんだけど。」
「……はい？」
私が晴人先輩のことで泣いてるのがたまらなかった？
「め、面倒くさいって言ってませんでした！？」
「それは思ってたのと違う渡し方になったから。
でも泣くお前は良かった。」
「よ、良かったって……どうしてですか！？」
「だんだん、さ。
俺のことで頭がいっぱいになってるのがたまんねぇよな。」
そう言って、私の頬を優しく撫でる晴人先輩。
や、やばい。
心臓が飛び出そう。
