先輩、好きって気づいてください!





「それはさておき、お待たせしました!」



こうなったら無理矢理話変えてやる!



「……遅い。」



「でも西田先輩、私が遅い時いつも待ってくれますよね?」



「いつもいるはずのお前がいないからだろ。
何かあったのかって。」



な、なんということでしょう!



今の言葉をもう一度言ってもらって録音したかった!!



「わ、私のこと心配してくれてたんですか!?」



「声でかい、うるさい。
行くぞ。」



私を軽く睨んだあと、先輩は前を歩き出す。
照れ隠しですかね?



「毎回先輩より早く待てるように頑張りますね!」



って言っても、やっぱり何回かは先に待っている先輩を見たいから毎回は無理だけど。



「……別に、毎回無理しなくていい。」



「えっ!?じゃ、じゃあ私が遅い時は毎回待っててくれるんですか!?」



「気が向いたらな。」



素直じゃないな、先輩は。
待ってくれるくせに。