西田先輩はやっぱり素っ気ないけれど、ちゃーんと手は握られていますからね!
もうこれはほぼ付き合ったものだ。
それからしばらく歩いていると、駅が見えてきてしまう。
「……あー、駅着いちゃいましたよ。」
寂しい。
ギュッと、西田先輩の手を強く握る。
「また月曜日会えるだろ。」
「でも今日の夜と明日、会えないです。」
「我慢しろそれぐらい。」
「うー。」
「唸るな。」
西田先輩はそう言って手を離される。
ああ……!
温もりが離れていく……!
「西田先輩!」
「なに。」
「大好きです!」
「あっそ。じゃあな。」
やっぱり返事は冷たいけど、じゃあなと言う西田先輩は笑顔だった。
優しい笑い方に私の胸は高鳴るばかり。