ーーー「遅くまでお邪魔してすいません。」



「別に。」



あの後もしばらくの間甘い時間が続いたけどキスより先のことはもちろんしなかった。



期待してたわけじゃないしキスだけで今日は満足だ。



そしてすっかり辺りは暗くなっていた。



西田先輩は私を駅まで送ってくれるようで。
優しいですね。



教え方も優しかったし。
あ、キスは強引だったな。



「……えへ…」



思い出しただけでにやけてしまう。



「きもい、その笑い方。」
「思い出したらにやけちゃうんですよ。」



「何がだ。」
「西田先輩とのキスです。」



「いちいち言うな。」



言いますよ、そりゃ。
嬉しかったんだもん。



「これはみんなに自慢しないとですね!」
「そんなことしたらお前消すぞ。」



「か、監禁ですか!?
素晴らしいですね!」



「その考え方、まじで引く。」



なんだ、違うのか。
残念。