対戦相手のチームには、身長2メートル超えの留学生らしき外国の選手がいる。

その留学生はつばさ先輩以外からは簡単にボールを奪い颯爽とゴールをきめるので、苦戦を強いられそうな予感がした。

「すごっ、あの留学生って腕長っ。つばさ先輩も凄いけどあんな人相手に勝てるのかな」

「が、頑張ってー、つばさ先輩っ」

私の精一杯の声は、メガホンを持った応援団には 敵わないけれど精一杯応援する。

「すずなちゃん、そんな大きな声でるんだっ、ちょっとびっくり」

「う、うん、なんか気持ちが高ぶってきちゃって。ごめん沙織ちゃん、うるさくて恥ずかしい思いさせちゃうかも」

「いいよいいよ、 思いっきり応援しちゃいなよ」

沙織ちゃんの声も聞きとりにくいくらい、歓声が凄まじい。

それほど白熱した試合だった。