週明け月曜日、どんな顔して昴に会えばいいのか悩んでたのに、


「おはよメグ、あっ、これタッパーな。


めっちゃうまかったわ、ごちそうさん」


普段とまったく同じで、拍子抜けした。


「お母さんに伝えとく。


あ、資料ありがと」


「出張の準備できたんか?


俺のせいで準備できんかったなら、すまんな」


「できてるし!」


「そら良かったな」


昴は、私に告白したことなんて忘れてしまったかのように、何も変わらなかった。


今週末の出張も、何事もなく過ごせそう。


だけど、逆に私の方は、胸の奥がモヤモヤしててスッキリしてなかった。


「杉森、この書類だけどな、添付データが抜けてるぞ。


杉森らしくないミスだな、なんかあったのか?」


「申し訳ありません、すぐに差し替えます」


「頼んだぞ」


あーあ、課長に怒られちゃったよ。


すかさず佐久間先輩が、ササーッと近づいてきて、


「杉森、なんかあったでしょ?


白状しな」


ニヤニヤ笑ってたけど、脅された。


「何もありませんよ、イヤだなー、佐久間さん」


「そーお、ならいいけどー」


ちっともよくない顔で、自分の席に戻っていった。