42歳 主婦 旦那様に片思い中【佳作受賞】

私がそう言うと、純ちゃんは突然、私を抱きしめた。

「え? 純ちゃん?」

戸惑う私に、

「もう!!
なんで、こんな所でそんなかわいい事、言うかな!?
咲笑は、俺がどれだけ咲笑の事を愛してるか、知らなすぎ。」

と囁いた。

「え? あの、純ちゃん?」

私は純ちゃんの腕の中から出してもらえなくて、うろたえる。

「はぁ。このまま帰って、咲笑を抱きたい気分。」

「は!?」

「でも、大人だし? せっかくここまで来たし? 仕方ないから、デートの続きしよ?」

純ちゃんは、とんでもない爆弾発言を投下して、私を解放した。

なんでもないように、また私の腰を抱いて歩き出した純ちゃんの横で、私の心臓は壊れそうな程、過重労働を強いられている。

このままだと私、不整脈から心不全とか起こすかもしれない。

心配する内容が、やはりおばさんだ。