傘もささずに立っている2人。

プリュイは指切りをするように小指だけを突き出し、空に向けてその腕を上げた。

空を見上げて、こう呟いた。


「2人で待つからちゃんと帰ってきてね?」


男にも聞こえない小さな声だった。


「プリュイ、風邪ひくから戻ろう」


そう言われ、プリュイは手を引かれてその場を後にした。