「………………メツ」

一応呼びかけてみたが、メツは冷たい目でミツを見るばかりだ。

「無駄だよ。このメツは死んでる。柳が無理やり動かしているに過ぎないんだから」

「なぁメツ、俺、お前と戦いたくなんかねぇ」

「無駄だって言ってるのが分からないのかい? まあいいや。とっととやっちゃってよ」

サーラの言葉にロストは頷いて、杖を振った。メツはゆっくりと顔をあげ、呪文を唱え始める。

「……メツっ! 目ぇ醒ませよ!」

「無駄だ」

「……《メテオ》」

その呪文で、ミツの身体がズキッと痛み、その痛みはやがて、身体を切り裂くような痛みへと変わった。