「どうしたんだい、ラーー」

レイの声は、下から聞こえた怒声に掻き消された。

「っ!?」

「ヤバい……レイさん! 下に行きましょう!」

「何が起きているんだ?」

「ミツさんとメツさんが、下で誰かに襲われたんスよ!」

ライの言葉に息を呑み、レイは慌てて塔を駆け降りていった。

「来たか、堕天使」

下にいたのは、死神のデスとロストだった。

「君たちは……」

「ミツたちを唆し、幸村サマの命令を反故にさせた罪は重い」

デスが鎌を振り回しながら言った。

「だから、違うっつってんだろ!? 命令に逆らったのは、俺たちの意思だって!」

「黙れミツ。お前の相方を、今度こそ灰にされたくなければな」

今度はロストが、ミツに鎌を向ける。

「ぐっ……!」