そして、私は龍樹と廊下を並んで歩く。


「萌愛、文化祭俺と回るから誰とも約束すんなよ?」
「え?」


まぁ、香澄は彼氏と回るみたいだし一緒に回る人いないから一緒に回ってくれるのは嬉しいけども。


「好きな子誘わないの?龍樹イケメンだし、誘ったら案外いいよって言ってくれるかもよ?」


そう言うと龍樹は足を止め、ため息をついた。
「どうしたの?」
「呆れてんだよ、ばか」


もしかして、フラれちゃったとか?
って事は、私傷口に塩塗った?


「とにかく一緒に回るから。早く帰るぞ」
そして、いつものように私を家まで送ってくれた。