生意気な蛍君と腹黒な日南ちゃん

『…お父さん行ってきます』

仏壇に手を合わせると私は家を出た。

『…ふわぁ〜…』

今日は朝5時起きしたから流石に眠いな〜。

女子力を見せる為にはお弁当の中身もぬかりない!

『ねぇねぇ、君新入生?』
『やっベー!今年の新入生はレベルがたけーな!』

見知らぬ2人の生徒が話し掛けてきた。

…私が可愛いのは分かってるけど馴れ馴れしいわね、こいつら!!

『俺たちと一緒に抜け出さない?』

『…そういうのは困ります…』

『別にいいじゃん〜』

片方の男に腕を掴まれた。

『…きゃあっ』

くそっ、力が強くて振りほどけない!

『…何やってんすか?』

『何だよ……お前』

黒髪の男の子が掴んでいる男の腕を握った。

『いたっ…』

『こう見えても柔道の黒帯持ってるんすよ』

『こいつっ…覚えてろよ〜!』

男達が逃げるように去っていく。

『…じゃあ、俺はこれで』

『あっ、ちょっと待って下さい!』

男の腕を掴む。

よく見ると、男の顔は恐ろしく整っていた。

サラサラな黒髪に吸い込まれそうな瞳、スッとした鼻、綺麗な唇。