社長はシングルファーザー

それから夏休みは毎日、圭斗君と社長と過ごした。

3人で海に行き、社長も珍しく?海に入った。

私と圭斗君がサーフィンの練習をしているのを1番近くで見守ってくれていた。

そんな時間が楽しくてしょうがなくて、私はたくさん写真を撮る。

そこに現れるのはヒロヤと修成。

「センパーイ」と相変わらず挨拶がわりに抱きついてくる修成と、言葉数は少なく、相変わらず冷たいけど、ちゃんと挨拶してくれるヒロヤ。もちろん、彼女さんも一緒で。

「おい!修成!」とヒロヤが言って「あ、すいません‼俺、またやっちゃいましたね?」と軽く舌を出して笑うと、修成は私から離れた。

「しゃ…や、敦之さん、紹介しますね?」と私は言う。

「こちら、修成とヒロヤです。彼らが伝説のペアサーファーです。私がずっと追い続ける背中が彼らなんです。圭斗君も覚えといてね?彼らがどれだけ凄いかを。そしてそんな凄い彼らの背中を追えることがどれだけ幸せかを…ってプレッシャーなるわよね?ごめんなさい」と私は独り言のように長らくしゃべってしまう。

ペコっと頭を下げるだけの圭斗君と「ほう?君らがトップなのか。見せてもらえないか?」とかなり上から目線で睨むように言う社長。

「えーヤダ」と言う修成に笑ってしまう。

「敦之さん、近いうち見ることになるんですから、その時のお楽しみにしといてくださいよ。今はまだダメです‼」と私が言うと、子どもっぽく分かりやすく社長は拗ねた。

それを見ていた彼女さんが笑う。

「ホントに仲良いのね。修成君と飛鳥さんは」と少しずれたことを言ったけど、そこはあまり気にしない。

「うん!だって俺のだって言ったじゃーん」と嬉しそうに言う修成に。

「こっちも打ち解けてくれたのか、仲良くなってくれてホッとした」とヒロヤは私を見て言った。

ニコニコしている修成と、ヒロヤの彼女さんを見てるとすごく微笑ましい気持ちになった。

「…羨ましい…」ボソッと圭斗君が呟いたのを私は聞き逃さない。

「ん?圭斗君どしたの?」と私は聞いてみるけど、圭斗君は勢い良く、首を横に振った。

「何が羨ましかった?」と私が優しく聞く。

「…仲いいんですね」っ圭斗君が言うもんだから、

私は大きく腕を広げて「おいで?」と言ってみた。

おずおずと私の胸に収まる圭斗君は可愛い。

私は優しく抱き締めた。

「これからはたくさん、3人の思い出を作ろうね!」と私は言ってあげると嬉しそうにうん!と返事をくれる。

私たちは「じゃあ、またね」と去っていく修成たちを見送った。

「旅行とか興味ある?」と圭斗君に聞いてみた。

「行きたい!」と即答した圭斗君。

私は社長の顔を見た。苦笑いしてる社長。

「近いうち、どうですか?」と私は言ってみた。

「まあ、そうだな。圭斗と旅行とかしたことないし、いいかもな。よしっ!じゃあ企画頼むよ、飛鳥さん」と社長に言われたので、私は張り切って企画を考えることにした。