どうやら、水嶋くんは鮭おにぎりだけじゃなくて、鮭が含まれている食べ物ならなんでも好きみたいだ。

購買に行ったら、迷うことなく鮭フレークトーストを三つ、パンを売ってるおばさんのところにもっていった。



私は少し離れたところでそれをぼんやり見ていて、思わず、くすりと小さく笑ってしまう。


つかめない水嶋くんなのに、こうも好みがはっきりしていて、好きな食べ物に対してはゆるさが感じられず、ただただ真っ直ぐな感じが、やっぱり面白いなって思ってしまう。




お金を払い終えたのか、鮭フレークトーストを三つ両手に抱えて私ところにきた水嶋くんは、「四つ買いたかったのに三つしかなかったー」とてきとうなゆるい溜息を落とした。

この前の鮭おにぎりも四つだったし、四つにこだわりがあるらしい。