柚姫の部屋のドアを開けて中に入るとほぼ殺風景状態。

あるのは机と少し古くなってきっと軋む音が響くベッド。

部屋の中は普通に綺麗だし、本当に必要最低限のものしかない。

「本当に片付けるとこなくね?」

「だから言ったじゃん。」

小さく笑う柚姫の声が聞こえた。

「にしてもベッド小さくねぇ?」

少し小さめのベッドに腰かけて柚姫の腕を引き腰に腕を回して膝に座らせた。

「ちょッ///和詩///」

スッと後ろを向いた柚姫に優しくキスをする。

「ん……///」

抵抗もあまりしなくてどちらかというと受け入れてくれている。

まじ可愛すぎんだよ…

すっと唇を離すと顔を真っ赤にした柚姫がいた。

「馬鹿…」

ポツリと呟いてゆっくりと俺の方に体を寄せてきた。

「和詩…」

「ん…?」

「ありがとね…、私と一緒に居てくれて。」

急に改まって…何を言い出したかと思えば…。

「当たり前だろ…」

そっと柚姫の首筋に顔を埋めた。

「柚姫は誰のでもねぇ。俺の、大切な人だ……。」

小さく発した声はきっと柚姫の耳にも届いていただろう。

「和詩も私にとって大切な人だよ…」