長谷川君には屈しないっ!

「お疲れ〜。バスケすごい上手だった」


何かと思えばそんなことか。


と、少し身構えていた気持ちを抜き、適当に返事をする。


「どうも」


「え!?光輝お前っ、佐々木さんと仲よかったのかよ!?なんで俺に紹介してくんなかったんだよ!抜け駆けするなんてずる…」


「李央黙れ」


隣で吠えている李央を一蹴する。


「このあと投票だよね?私は長谷川君が一位だと思うな〜」


「どうだかな」


「そういえば知ってる?投票で選ばれた男は選ばれた女子をお姫様抱っこするんだって」


「…」


そのあともこいつの一方的なお喋りは続き、簡単な言葉で返したあと、俺は体育館の外に出た。


投票は学校の敷地内を30分回り、表を集めるシステム。


外に出て少しすると、投票箱の中にはかなりの数の票が集まった。


「これなら優勝いけんじゃね?」


「とりあえず、先輩達からしばかれなくてすむ」


俺がそう言うと李央は吹き出し、笑っている。


「確かに!他の奴らも、それを恐れてお前にかけてたもんな」


そして、投票時間も残り10分となった時。


俺はふと、こんだけ外を回っていながら地味子らしき人を見かけなかったことに気づいた。


いや、でも。


もう見つかったってこともあり得るよな。


「…」


「…光輝どうした?」