しなやかな体躯が、どことなく猫を思い起こさせる。 眠そうな顔をするライナグルは、とてもそうは見えないのだけれど、本人曰く立派な悪魔だ。 実際、いくつもの超常現象を僕の目の前で起こしたこともあって、信じざるを得ない。 『さあ、仕事の時間だ。まずはそこの、廃屋の中。こびりついているぞ』 「分かってるって」 急かす悪魔に悪態を突きつつ、僕はカバンから何枚かの紙の札を取り出した。 彼曰く、ゴミ掃除の道具だそうだが、詳しいことはよく分からない。