「嘘でしょ‥。」


目の前には、噴水の中で廻る大きな地球儀。

確かに、ユニバーサルスタジオのようだけど、辺りには誰もいない。


いつもなら、記念撮影する人達で賑わっている場所なのに‥

まさか、貸し切り?


ゆっくりと廻る大きな地球儀を、見るともなく見つめながら、思いを巡らせていた。


地球儀の表面には、テーマパークの名称。

見慣れたその文字を、あたしは無意識に目で追っていた。


U N I V E R S A L S T U D I O‥


─ え??


UNIVERSAL STUDIO DARK?


「なに ここ!DARKってなに?ユニバじゃないん!?」

思わず叫んでいた。


そんなあたしを振り向いて、セトは真顔で言ったんだ。


「魔族のテーマパークだ。フツーの人間なら、死んでも来ることのない場所だぜ。」