《この街に降り積もるのは私の恋雪
あなたを想うこの気持ちは
今日もこの一瞬も続いてるよ

真っ白なこの世界に
早く溶け込んで》

お店を歩けばこの歌が流れている。
私のクリスマスソング

『恋雪』

発売されて1週間で、CMやお店でたくさん流れるようになった!

「あちこちから紫音の声が聞こえてる」

「あはは、そうだね〜」

今日はクリスマス!私とちぃ君は一緒に買い物に来ています。いつもウィンドウショッピングで満足しちゃうんだけど、今日はたくさん買い物をするんだと決め込んでいた。

今まで全然気にしてこなかったんだけど、歌手になってからのお給料をこの前初めて見て、目が飛び出るかと思った…
あんな額、アルバイトしてた時の数倍はあるよ。

それで、丁度ちぃ君がお出かけに誘ってくれたからひさしぶりに買い物を楽しむんだ~。

「紫音は何が欲しいの?」

「ん〜、最近出掛けること多いから服とか、靴とか?必要そうなものかなぁ。」

「今日は全部俺が…」
「ストップ!」

突然話を遮った私にびっくりしているちぃ君。

「なになんなの紫音?」

「今日誕生日なんだからそんなの俺が買う。とか言うでしょ?」

伊藤紫音、本日17歳の誕生日でございます。

「そりゃそうじゃん。というか誕生日じゃなくても出させる気はないからね。」

「何でよ!?」

ちぃ君は絶対に買ってあげるって言うと思ったから先に釘刺しておいたのに…

「誕生日だろ?俺が買ってあげるとか普通じゃん。それに、俺だって働いてるし年上だし彼氏だし?ちょっとはカッコつけさせてくれてもいいんじゃない?」

「むっ…、」

そこまで言われると、口から何もでなくなった。