ほんの少し、昔話をしよう…

2年くらい前、自分の体に異変を感じ始めた。

なんとなくだ。本当になんとなくなんだけど…

箸が持ちづらくなった。
すぐ疲れるようになった。

今まで、こんなことなかった。

ずっと帰宅部だったけど、体力には自信があるほうだった。

最初は、最近寝不足が続いていたから、それのせいだと思って、早く寝るように心がけた。

だけど、改善されない。
悪化する一方だった。

このことを君に話した。
君は、自分のことのように心配してくれて、すぐに、病院に行って来た方がいいって。

だから、病院に行ったんだ…

診察結果に僕は驚愕したことをいまでも覚えているんだ。

診察した結果を聞きに行ったとき、あぁ、これは、何かの病気にかかったんだな。と思った。

でも医者から、話された治療方法は
「わからない」だった。

それを聞いて、あぁ、君にこのことを何て、伝えようって思った。

君と離れるのが怖かったから。

自分にはまだ遠いと思っていた“死”と言うものが近くにあるのだと知らされたわけだからね。

頭が真っ白になった。母さんが、泣き崩れるのを見て、あぁ、僕、死ぬんだなぁって思った。