しばらく走り続け。


─カランコロン…


喫茶店の扉を開け、中に飛び込む。


「はぁっはぁっ…。晴流…っ!晴流…っ」


珍しくお客さんがいたけど、そんなこと構ってらんなかった。


晴流に泣きつくしかなかった。


「どうしよう私……っ、晴流…っどうしよう…」


晴流両腕を掴み、晴流のぬくもりを求めたかった。


「美夜…?何があったんだよ。ちょっとこっちおいで」


泣く権利なんてないのに、涙で視界がボヤける。


そんな私の肩を支え、晴流は私をスタッフルームに連れていってくれた。


「店長、すいません。店番変わってもらえますか?」