「だめ……!!やめて…っ!」


必死に抵抗してるけど、全部無駄。


自分の音声が動画に入らないように笑いを堪えてる理沙。


その姿にハッとする。


突発的な黒い感情に突き動かされてここまでやったけど…これは越えてはいけない一線を越えてしまったんじゃないか。


狂気とも言える理沙と河野を見て我に返った。


だけど、もう遅い。


今さら立花さんを助けることもできない。


どうすることもできない。


動画の撮影をやめることしかできない。


スマホを下ろした私を見て理沙は心外だと言いたそうな顔をした。


「いやっ!お願いだからやめて……っ!」


悲痛な叫びが、私の胸に突き刺さった。


「いやぁぁぁぁっ!!」


立花さんの悲鳴。


耐えられなかった。


「ちょっと!?」