「そんなのイジメじゃなくてただのイジリっしょ」


平然と言ってのけた理沙に、少し恐怖を覚えた。


私は理沙の友達だから気づかなかっただけで、理沙って一般的に見たらきっとイジメっ子気質なんだ…。


「……理沙は…何する気なの…?」


理沙を利用して立花さんを追いつめるって計画は中止した方がいいかもしれない。


立花さんがどんな目に遭わされることか。


「そこらへんの彼女にフラれたばっかりの男子に襲わせるとか。カツアゲするとか」


やっぱり…。


「さすがにそれは…」


ずっと大好きだったコウちゃんに襲われかけただけであんなに怖かった…。


知らない男に襲われる恐怖は計り知れないものだと思う。


私はただ立花さんを輝嵐から遠ざけたかっただけ…。


それなのにこんなことになるなんて絶対ダメだ…。


「なんで?別に良くない?先輩に罪擦り付ける女だよ?輝嵐裏切ってさぁ。許せないっつーの」


卵焼きにお箸をぶっ指して口に運んだ理沙。