「……立花彩夏。クッソうざいんですけどー」


理沙がある昼休みにそう言った。


それは輝嵐の姫になった翌週のことだった。


これはチャンスかもしれない。


私自身が手を下すのは嫌だから…。


「何かあったの?」


理沙なら楽しんで立花さんいじめをやってくれるかもしれない。


「あいつ、まだ美夜が仕組んだって言い張っててさぁ!今朝私のところに来たの!〝白咲先輩の友達ですよね!?私はやってないんです!信じてください!!お願いします!〟って」


…必死なんだな。


立花さん。


だけどごめんね。


私だって必死なんだよ。


「さすがにちょっとうざいね」