「わかったらさっさと消えろ」


コウちゃんは冷たい言葉を吐き捨て部屋を出ていった。


怖かった…。


コウちゃんに対して、初めてあんな恐怖を抱いた。


「か…帰ります…っ」


乱れた制服をあわてて元に戻し、床に落ちたままの鞄を拾い上げる。


「ストップ。さっき聖輝に帰らないって豪語してただろ?帰るなよ」


私を引き留めたのは銀髪だった。


何考えてるかちっともわからない。


「美夜は俺らの知らない聖輝を知ってる」


銀髪の言葉に私は小さく頷く。


「その聖輝のことが好きなんだろ?」


お見通しか…。


輝嵐の幹部ともなると、やっぱり勘は鋭いな…。


「俺、一途な女の子好きなんだよねー。やっぱり姫になれよ」