あの日のキミが好き~True Love~

この家エアコンもないじゃん…。


通りで暑いはずだわ。


東京戻りたいよぉ。


「典子さん、来とったんか」


突然襖が開いて、おじいちゃんがゆっくり入ってきた。


「お久しぶりです。誠さんの妻の真紀(まき)です。覚えてますか?」


お母さんがすぐさまおじいちゃんを支えにいった。


お母さんのこういう姿を見るのは初めてだけど、カッコいいなー。


「真紀さん…。初めましてじゃの」


「初めまして…」


……おじいちゃん、お母さんのこと覚えてないのか。


それもそうだよね。


「おじいちゃん、この子がおじいちゃんの孫の美夜」


お母さんは私の隣におじいちゃんを座らせた。