あの日のキミが好き~True Love~

そうだと思いたい。


お母さんや典子さんが私に〝マナちゃんの死〟の事実を故意に隠していたなんて思いたくない。


「4年前の夏。美夜と花火したあと家に帰ってから」


…ピッタリだ…。


コウちゃんが消えたときの出来事だ…。


お母さんや典子さんが知らないわけない。


だからわざと私に隠してたんだ。


私のためを思って隠してくれたのかもしれないけど…そんなのってないよ…。


何も知らなかったのは私だけ…?


「家に帰ったらマナが泣いてた。俺が帰るのが遅くてマナがひとりぼっちになってたから」


コウちゃんの言葉は止まらない。


自分の過去を戒めているようなその姿に、胸がさらに苦しくなる。