あの日のキミが好き~True Love~

「美夜は先帰っといて…」


また胸騒ぎがした。


4年前、コウちゃんが消える前日の夜に感じた胸騒ぎと同じだ…。


「帰らない…。もうコウちゃんを失いたくない……」


また消えてしまうんじゃないか。


なにも言わずに、あのときのようにいなくなってしまうんじゃないか。


「…もうどこにも行かないって約束するから。だから一人にして」


真っ直ぐな瞳で見つめられたら頷くしかなくなるじゃん…。


ずるいよ…。


私が頷くことしかできないこと分かってるくせに……。


「……過去のこと…村のこと話すから。先帰っといて」


話してくれるの…?


ホント…?


ずっと知りたかった。


今、やっとその時が来たんだね…。


「わかった。待ってるね」