あの日のキミが好き~True Love~

神様にお願いしたもん…。


コウちゃんから立花さんを奪わないでくださいって…。


それなのに…っ。


「嘘だよね…?」


死んでなんてないよね…?


立花さんが死んじゃったらコウちゃん…。


コウちゃんが…っ。


せっかくコウちゃんの幸せを祈ろうって決心したのに…。


そんなのってないよ…。


「…ありがとうございました…」


コウちゃんの弱々しい声が私の涙腺を刺激する。


泣きたいのは私じゃない。


コウちゃんのはずなのに。


「コウ…ちゃん……」


その時、コウちゃんの瞳から一粒の涙がこぼれ落ちるのが見えてしまった。


「ごめん…一人にしてほしい」


コウちゃんは私に背を向け、小さく言った。


その姿がさらに涙腺を刺激した。


「うん……」


私にはどうすることもできなかった。