◆◇◆
風が吹き抜ける屋上。
いつの間にか夜になっていて、月明かりが醜い私を照らし出す。
皮肉なことに雲一つない晴天の夜だ。
5、6階くらいの高さだろうか。
柵に近づくと一瞬目眩がした。
小さく見える人や車。
強い風が私の肌を撫でる。
ふと、怖いと思った。
このまま死ぬのが怖い、と。
自分を殺したいくらい憎んでいるのに、殺すこともできない。
だったらどうすればいいんだろう。
「死にたいのにな…」
死ねない。
まだ未練があるから…。
コウちゃんとまだちゃんと話せてないから…。
「…何やってんだろね……私…」



