あの日のキミが好き~True Love~

終わった……。


解放…される…。


その実感が沸いた瞬間、なぜか身体が震えてくる。


「先帰っといて」


コウちゃんが凛空にそう言うと、凛空は何かを察したように何も言わず立ち去った。


「コウちゃん…っ」


意識がある人間は私たち二人だけで、ついさっきまでの轟音が嘘みたいだ。


二人きりになったとたん、今まで抑えていた感情と、涙が堰を切ったように溢れだす。


「コウちゃん……っ」


助けに来てくれるなんて思ってなかった。


私なんかのために自分を犠牲にしてくれるなんて思ってなかった。


そっと私を抱き寄せるコウちゃん。


…こんな幸せがあってもいいの…?


汚れた私に…。