あの日のキミが好き~True Love~

「コウちゃん…!!!!助けてっ!!」


これ以上汚されるなんて嫌…。


助けてほしい…っ。


「コウちゃん!!!!」


助けて…。


お願い……。


「美夜!!!」


……っ!!


名前…呼んでくれた……。


〝美夜〟って…。


呼んでくれた…。


「コウちゃん…っっ」


もう泣きたくないのに、涙が止まらない。


何の涙なのか分からないけど、涙が止まらない。


乱闘の人混みの中から、金髪が1人こちらに姿を現した。


「コウちゃん……っ」


あんな人数を1人で相手にしたはずなのに、傷ひとつ見当たらないコウちゃんの体。


「美夜……」


コウちゃんがこっちへ駆け寄ってくる。