あの日のキミが好き~True Love~


◆◇◆

意識が戻ったとたん、激しい頭痛に襲われる。


痛さのあまり反射的に頭を押さえようと腕を動かそうとしたけど、それはかなわなかった。


背中に両腕を回され、そこでキツく縛られていた。


足元を見ると、やっぱり足首も縛られている。


体育座りさせられた状態で、倉庫らしきところに放置されているようだ。


拉致。


その言葉が浮かぶまでにそう時間はかからなかった。


輝嵐が清龍の姫を拉致したのは記憶に新しい。


それと同じことをされてるんだ。


「動くな」


突如、低い声が響いた。


そして複数人の足音が近づいてくる。


派手な髪の男が3人。